脊柱側わん症はどんな病気か
脊柱の側方へのわん曲異常で、背後から見ると、右もしくは左に脊柱が曲がっている状態です。
坐骨神経痛などの痛みや脚の長さが左右で異なるため、側わんが生じる場合や、中年期以降に腰部の椎間板の変化に伴って発生する変性側わん症などもあります。
通常、小児期にみられる矯正が困難な脊柱側わん症のことです。
脊柱側わん症の学校検診が行われていますが、日本での発生頻度は1~2%程度と考えられています。
原因は何か
原因が不明のものから、いろいろな原因によるものまでがあります。
次のように分類されています。
- 機能性側わん症(一時的なもの)
- 構築性側わん症(真の病気としての側弯症)
80%~90%は原因不明であり、特発性側わん症とも呼ばれています。
検査と診断
症状の項で述べた脊柱の変形から側わん症を疑います。
レントゲンで脊柱全体から側わんの程度を角度で表しますが、脊椎骨や肋骨に異常がないか調べます。
また、症候性側わん症の鑑別には、神経学的検査や身体所見の診察が必要です。
特発性側わん症と考えられていても脊髄に空洞が生じている場合もあり、頸部のMRIで診断がつくことがあります。
当院の治療方法
側わんの原因や程度、年齢によって治療法が異なります。
特発性側わん症で程度が軽い場合には、運動療法などで経過観察しますが、進行する場合には装具治療を行います。
手術必要症例については、都内の専門病院を紹介しますので、お気軽にご相談ください。